2026/10/16 15:19

ミネラルは、多ければ多いほどいいのでしょうか。
「ミネラルたっぷり」「◯種類のミネラル」。食品の売り場では、そんな言葉をよく見かけます。けれども、ミネラルとのつき合い方を考えるときに大切なのは、量の多さよりも、むしろバランスのほうかもしれません。
前の記事では、雨と岩と土がつなぐミネラルのめぐりをたどりました。この記事では、ミネラルとはどんな栄養素なのか、そしてなぜ「量よりバランス」なのかを、身近なたとえを使ってご紹介します。

ミネラルは、体でつくれない栄養素

ミネラルとは、わたしたちの体をつくる主な4つの元素、酸素・炭素・水素・窒素以外の元素をまとめた呼び名で、「無機質」ともいいます。
ミネラルは、体のなかでつくることができません。そのため、毎日の食事からとる必要があります。前の記事でご紹介したように、土から野菜へと受けわたされてきたミネラルを、わたしたちは食事を通していただいているのです。水道水にも、カルシウムやマグネシウムなどがふくまれています。野菜や豆、海藻、そして水。ミネラルは、毎日の食卓のあちこちにあります。
ミネラルは、1日に必要な量によって、2つに分けられます。1日に100mg以上必要なものを「多量ミネラル」、100mg未満のものを「微量ミネラル」と呼びます。
国が定める「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、13種類のミネラルについて、とる量の目安が決められています。多量ミネラルはナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リンの5種類。微量ミネラルは鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデンの8種類です。

ミネラルは「チームプレー」

ミネラルの考え方を、ひとつのチームにたとえてみましょう。13種類のミネラルは、それぞれがちがう持ち場をもつ、チームの選手のようなものです。
チームが力を発揮するには、一人のエースがいるだけでは足りません。それぞれの選手が、それぞれの持ち場にそろっていることが大切です。ミネラルも同じで、ひとつの種類だけをたくさんとるより、いろいろな種類を、バランスよくとることが大切だといわれています。
ミネラルは、ときに「鍵と鍵穴」や「潤滑油」にもたとえられます。どのたとえにも共通しているのは、ミネラルが単独で目立つ存在というより、ほかの栄養素や体の営みのなかで、それぞれの役割を果たしているというイメージです。

食品ごとに、得意なミネラルがちがう

では、いろいろなミネラルをとるには、どうすればよいのでしょうか。手がかりになるのは、食品によって、ふくまれているミネラルの種類や量がちがうということです。
文部科学省の「日本食品標準成分表」で、可食部100gあたりの値を見てみましょう。こまつな(葉・生)はカルシウムが170mg。糸引き納豆はカリウムが660mg、マグネシウムが100mg、鉄が3.3mg。木綿豆腐はカルシウムが93mg、マグネシウムが57mg。乾燥したほしひじきは、カルシウムが1,000mg、マグネシウムが640mgです。
こうして並べてみると、食品ごとに「得意なミネラル」があることがわかります。チームの選手を一人ずつそろえていくように、いろいろな食品を組み合わせることが、ミネラルをバランスよくとるいちばんの近道です。主食・主菜・副菜をそろえた、いつもの食事が基本になります。
※食品の成分値は、可食部100gあたりの値です。乾燥した食品は、もどしたり調理したりすると重さが変わるため、実際に食べる量とは異なります。

多ければ多いほど、ではない

ミネラルには、とりすぎによる健康への害を避けるための目安として、「耐容上限量」が決められているものがあります。
食事摂取基準には、いくつかの目安があります。ほとんどの人が必要な量を満たせると考えられる量が「推奨量」、一定の栄養状態を保つのに十分な量が「目安量」です。そして、習慣的にとっても健康への害がないとされる上限が「耐容上限量」です。つまり、「これくらいはとりたい」という目安と、「これ以上は控えたい」という目安の両方があるのです。
これは、ミネラルが「多ければ多いほどいい」というものではない、ということを示しています。足りないことに気をつけるのと同じように、とりすぎにも気を配る。ここでも、チームのたとえがあてはまります。ひとりの選手ばかりが目立っても、チームとしてはうまくいかないのです。
ミネラルをとるときに、特定の種類だけを大量にとるのではなく、毎日の食事を中心に、いろいろな種類を少しずつ。それが「量よりバランス」という考え方です。

「◯種類」という数の読み方

最後に、商品などで見かける「◯種類のミネラル」という数について、読み方をご紹介しておきます。
先ほどの「13種類」は、食事摂取基準で、とる量の目安が決められているミネラルの数です。一方、商品に書かれる「◯種類」は、分析で見つかった元素の数を示していることがあります。分析では、栄養素としてではなく、安全性を確かめるために測る元素もあります。
また、製造会社の説明では、鉱石からとれるミネラルの量には、採取する石によってばらつきがあるといいます。そのため、表示される種類の数は、「最低限保証できる数」の場合もあれば、「分析で見つかった数」の場合もあります。同じ「◯種類」でも、数え方によって意味が変わるのです。
食品のラベルで、ミネラルの量を確かめることもできます。パッケージの栄養成分表示で必ず書かれているのは、熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量の5つです。カルシウムやカリウムなどのミネラルは、書くかどうかを製造者が選べる項目です。
ミネラルが書かれている場合は、まず「単位」を確かめましょう。「100mLあたり」「1袋あたり」「1食分あたり」など、何あたりの量なのかによって、数字の意味は大きく変わります。「◯種類」という数と同じように、数字そのものより、その数字が何を表しているのかに目を向けることが大切です。
ミネラルMAKANAには、国内産の鉱石から取り出した数十種類のミネラルや微量元素がふくまれています。ただ、これまでお話ししてきたように、大切なのは数の大きさそのものより、毎日の食事とのバランスです。

まとめ:ミネラルとのつき合い方

・ミネラルは、体でつくれない栄養素。毎日の食事からとる必要があります
・食事摂取基準では、13種類のミネラルに目安が決められています
・食品ごとに得意なミネラルがちがうので、いろいろな食品を組み合わせることが大切です
・「◯種類」という数や、ラベルの数字は、数え方や単位によって意味が変わります。数の大きさより、バランスを大切に
次の記事では、毎日の暮らしのなかでミネラルを取り入れるヒントとして、ミネラルMAKANAの飲み方や、料理への使い方をご紹介します。
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出典・参考
・厚生労働省 e-ヘルスネット「ミネラル」
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
・文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
・環境省「水質基準項目と基準値(52項目)」